食事の内容に気をつけているのになかなか体重が落ちないとき、その原因が「飲み物」にあることがあります。
固形物と違い、飲み物は「口に入れた」という感覚が薄いため、無意識のうちに大量の糖質やカロリーを摂っていることがあります。1日に缶コーヒーを2本、スポーツドリンクを1本飲んでいれば、それだけで数百kcalに達することも珍しくありません。「液体カロリー」は、ダイエットの盲点になりやすい要素のひとつです。
この記事では、ダイエット中に避けたい飲み物と、積極的に取り入れてほしい飲み物を具体的に解説します。

なぜ飲み物のカロリーは太りやすいのか
食べ物から摂るカロリーと飲み物から摂るカロリーは、体内での働き方が異なります。
飲み物に含まれる糖分(特に果糖ブドウ糖液糖)は吸収速度が速く、血糖値を急激に上昇させます。血糖値が急上昇すると、それを下げるためにインスリンが大量に分泌され、余った糖が脂肪として蓄積されやすくなります。
さらに、液体は胃にとどまる時間が短いため、満腹感が得にくい性質があります。甘いジュースを飲んでも食事量が減ることはほとんどなく、結果的にカロリーオーバーを招くという仕組みです。
ダイエット中に見直したい飲み物
市販の野菜ジュース・フルーツジュース
「健康的な飲み物」として選んでいる方も多いですが、市販のジュースは製造過程で食物繊維が除かれ、果物の糖分だけが濃縮されているものがほとんどです。同じフルーツを果物として食べる場合に比べて、血糖値の上昇が急になります。野菜や果物は、できれば丸ごと食べる方がダイエットの観点では有利です。
甘いカフェラテ・加糖の缶コーヒー
コーヒーそのものはカロリーが低く、後述するようにダイエットに有効な成分も含んでいます。問題は砂糖やシロップが大量に入った甘いアレンジです。カフェのフラペチーノや、自販機の加糖缶コーヒーには、スティックシュガー換算で10本以上の砂糖が入っているものもあります。コーヒーを飲むなら、できるだけシンプルなブラックを選ぶのが基本です。
スポーツドリンク
電解質と水分の補給に優れている飲み物ですが、糖質も多く含まれています。激しい運動で大量に汗をかいた場面では有効ですが、デスクワーク中や軽い運動後の水分補給としては、水やお茶の方が適しています。
「カロリーゼロ」系飲料
カロリーが含まれない点ではダイエット中でも飲みやすいですが、人工甘味料の強い甘みに慣れることで、甘いものへの欲求が強まるという指摘があります。完全に避ける必要はありませんが、水やお茶が飲める状況ではそちらを選ぶ方が無難です。
アルコール
ビールや甘いカクテルは糖質とカロリーの両方が高く、アルコール自体が食欲を刺激するためおつまみの食べすぎにもつながります。飲む機会を全くなくす必要はありませんが、種類と量の選択が重要です。
積極的に飲んでほしい飲み物
水
最もシンプルで、最も効果的な選択です。カロリーゼロで体の代謝をスムーズに保ち、老廃物の排出を助けます。1日1.5〜2リットルを目安にこまめに飲む習慣をつけると、食欲のコントロールにも役立ちます。味に飽きを感じる場合は、レモンやミントを加えるだけで飲みやすくなります。
緑茶
緑茶に含まれるカテキンには、脂肪の酸化(燃焼)を助ける働きがあることが研究で示されています。運動前に飲むことで脂肪の利用効率が高まるという報告もあり、日常的に取り入れやすい飲み物です。カフェインも含まれているため、夕方以降の摂取量には注意が必要です。
ブラックコーヒー
コーヒーに含まれるカフェインは交感神経を刺激し、代謝を一時的に上げる効果があります。また、運動前に飲むことで脂肪燃焼をサポートするという報告もあります。砂糖もミルクも加えないブラックで飲むことが、この効果を活かす条件です。
ハーブティー
ルイボスティーやカモミール、ペパーミントティーなど、ノンカフェインでカロリーゼロのハーブティーは、食後や寝る前にも気兼ねなく飲めます。リラックス効果があるものも多く、ストレスによる食欲増進を抑えるうえでも役立つ選択肢です。
プロテイン
タンパク質を手軽に補給できる飲み物として、間食代わりや運動後の飲み物として有効です。筋肉量を維持することで基礎代謝を落とさずにダイエットを続けられるため、特に食事量を減らしている場合のタンパク質不足を補うのに適しています。

飲み物を変えることから始める
食事の内容を大幅に変えることはハードルが高くても、「飲み物をお茶か水に変える」という一点であれば、今日からでも実践できます。
習慣的に甘い飲み物を飲んでいた場合、これだけで1日のカロリーを数百kcal単位で削減できることがあります。特別な努力や食事制限を加えなくても、飲み物の選択を変えるだけで体に変化が現れることがあるのは、このためです。
まず1週間、日中の飲み物を水かお茶に置き換えることを試してみてください。それが定着したとき、ダイエットの土台が着実に整っていることに気づくはずです。